入院三家族
大阪で入院したアスペ夫。同じフロアで、仲良くなった2家族。
一組は、ご主人が大腸ガンで68歳、奥さんは韓国人で30代かな?
一組は、お祖父様の介護で、京都から大阪に移住したお孫さん(20代女性)とお祖父様。
韓国奥さんとお孫さん、この二人の人間らしさが心に沁みる。
韓国奥さんは手術の前の日、心配で心配で心が張り裂けそうという。「私は両親がいない。夫は兄妹がいるが、私に遠慮して会わない。だから二人きり。お互いが頼り」
「私より主人が不安を抱いていると思うととてもせつない」というとても可愛らしい純な人。
翌日きいたら手術は10時間かかったという。
夜、8時ご主人の姿を見て、ワンワン泣いたといいます。本当に心配していたんだなと思う。
お孫ちゃんは、ボーイッシュな女の子。お祖父ちゃんの車椅子を引いて散歩に連れ出す。
昨日は、お祖父ちゃんのお気に入りのママのいるスナック店に行った。
お祖父ちゃんとても元気になって、良かったという。
なぜ、お祖父ちゃんの世話を?と聞くと
とてもお世話になったという。でもここまでするのは、何か特別な事情があり、恩義を感じているのだろう。
そして、こうも行った。
(お祖父ちゃんを元気にするために猫を飼おうかと思う。)お祖父ちゃんは猫が好きなので、猫が側にいれば元気になるとのこと。
そして、
「私はお祖父ちゃんに少し意地悪をします。少し心が遠くに車椅子を置きます。すると、いやがおうでも2~3歩歩かなければならない。それがリハビリであって、何でもしてあげると甘えます。やれることもしなくなるので、ちょっと意地悪をします」と笑う。
本当に素晴らしい!
何でもやってあげることが、介護ではない。
早く自立させるために、例えばテーブルの遠くにコーヒーを置く。すると2~3歩歩かないと辿り着けない。こういった辛い選択も時には大切、それが回復には必要なのです。
患者の目のまえにcoffeeを差し出すのが介護ではないのです。
これはアスペ夫人に日頃言っていますが、理解出来ないらしく、
今でも、ご主人のシャツのボタンかけから、靴下をはかせたり、細々面倒を見てる。でも、それやってると自立が出来なくなる。
それが、介護、それが親切だと勘違いしている。