驚異のアスペルガー夫人
アスペルガー研究家ではないので
評論は書けないけど
被害の実例は書ける
●協調性がない、気が利かない!
ある時、料理持ち寄りのパーティーがあった。
アスペルガー夫人と二人で切り盛りすることになった。それぞれ、肉や煮物、サラダなど手作り料理を持参した。
(注)この時点では、私は夫人がアスペルガーとはわかっていなかった。
最初に冷蔵庫には、料理が足りない時のための食材を確保し、夫人にも伝えてあった。
そして、料理の盛り付けが始まった。
私は、受付や接客があり、なかなか厨房に戻れない。
そうこうしているうちに、アスペルガー夫人は、さっさと自分の料理だけをきれいに盛り付け完成させていた。
私の料理は、ほおってあった。
この場合、誰の料理とか、そういう区別をする状況ではない。
当然ながら、パーティーは、半分の料理だけでは、スタートできない。
片方が忙しかったら、残りの料理の盛り付けを手伝うのが筋。
どころが、アスペルガー夫人は自分の料理の盛り付けを完成させ飲みはじめていた。これには驚いた。
私は急いで、残りの料理を盛り付けて、やっとパーティーをスタートさせた。
そして、パーティーも後半。
お客様の様子を見てると、どうも料理が足りない。
私はあわてて、厨房に戻り、残りの食材でカナッペを作り始めた。
アスペルガー夫人は、客と楽しんでいる。
夫人は、料理が足りないことや、私が厨房で料理を作っていることも気がつかない。
(注)後で知るが、アスペルガーは、空気を読んだり、状況を把握して、自ら動くことはできないということが分かった。
私は、カナッペを作り始めたものの、客の対応に終われ、後のカナッペ作りは夫人を呼んで任せた。
しかし、任せたのが失敗!。
パーティーが終わり、冷蔵庫を見ると食材が一杯残っていた。
さすがに「なんで冷蔵庫の食材使ってくれなかったの?」
と言ってしまった。
夫人は、キョトンとしている。
確かに、「冷蔵庫に食材入れておくね」とは言ったが「足りない時は、冷蔵庫の食材を使ってくれ」とは指示しなかった。
現実は、料理は足りなくなって、なんとか間に合わせたもののヒヤヒヤものだったのに…。この時は、本当に腹がたった。
冷蔵庫に入れた食材は夫人のものではないが、予備の食材という認識はあったはず・・・。
でもアスペルガー夫人は、他人の食材には興味がないのだ。
パーティーは終わったが、名残惜しいのか数人が残っていた。
私が、その相手をしているうちに、夫人は、厨房を片付け始めた様子。
しばらくして、夫人が旅行用のカバンを持ってきて皿やタッパーを詰めている姿が目に写った。
内心・・・
『洗い物は終えたんだな~。ま、私の器もサラッと洗ってくれてるだろうな~』と思ったのも間違い。
驚愕の事実!!
私の皿やパック、山のような料理の残害が残ったまま、放置されていた・・・・。
しかも、包丁やまな板なども汚れたまま放置されていた。
これには、愕然とした。
互いに手伝うのは、当然だし、共同作業とはそういうものだ。二人で厨房を任されたのだ。自分だけ良ければ良いというものではない。
アスペルガーは、自分本位、協調性がない、一般常識がないと言われるが、この事件は、本当に困惑したし、疲労困憊し、被害をこうむった例。
このときは、まだ、夫人がアスペルガーとは知らなかった私!